春海橋公園
東京都専用線の歴史(旧晴海鉄道橋)

東京都専用線は東京市が昭和5年に汐留駅~芝浦駅間を敷設したことがはじまりです。その後深川線、晴海線、芝浦線、日の出線と増設され、総延長は24㎞余りとなりました。取扱貨物量は昭和40年代の高度経済成長期には170万トンに達しました。しかし、昭和50年代に入り輸送革新が進み、陸上貨物は鉄道輸送から自動車輸送へと移り変わり、取扱貨物量は年々減少しました。その結果、昭和60年に芝浦・日の出線を、昭和61年には深川線、平成元年に晴海線が廃止され、東京港と全国JR鉄道を結び貨物輸送に貢献してきた東京都専用線は半世紀にわたる使命を終えました。
春海橋公園では、東京都専用線の晴海線の一部として使用されていた旧晴海鉄道橋を見渡すことができます。東京都専用線の歴史や文化をぜひ現地でご体感ください。
当時の様子・路線図

昭和10年 汐留駅~芝浦駅(現在の日の出ふ頭)の様子
画像提供:一般社団法人 東京都港湾振興協会

昭和32年 晴海線開通
画像提供:一般社団法人 東京都港湾振興協会

昭和42年 晴海ふ頭の様子
画像提供:一般社団法人 東京都港湾振興協会

現在の公園と当時の路線図の位置関係
旧晴海鉄道橋(晴海橋梁)
年表
│1930(昭和5)年7月31日 東京市、芝浦臨港鉄道敷設工事完成(汐留駅~芝浦駅)
│1930(昭和5)年8月1日 鉄道省、汐留駅~芝浦駅間 開通
│1941(昭和16)年5月20日 東京港開港
│1944(昭和19)年9月2日 東京都、越中島駅敷地を鉄道省に引継ぐ
│1945(昭和20)年3月 鉄道省、小名木川駅~越中島間に鉄道を敷設
│1950(昭和25)年11月17日 東京都、豊洲石炭埠頭開設
│1953(昭和28)年7月20日 深川線(越中島~豊洲石炭埠頭)開通
国鉄による入換、仕訳作業(小名木川駅分岐東京都専用線深川線使用開始)
│1957(昭和32)年12月17日 晴海線(深川線分岐~晴海埠頭)開通
国鉄による入換、仕訳作業開始
│1958(昭和33)年11月10日 国鉄、越中島駅を開設
│1959(昭和34)年3月30日 豊洲物揚場線(深川線分岐~豊洲物揚場)開通
│1959(昭和34)年3月31日 東京都、芝浦埠頭線改良一部竣功
│1964(昭和39)年3月31日 東京都、日の出埠頭線の改良工事完成
│1965(昭和40)年4月1日 晴海埠頭日通倉庫進出に伴い晴海線延伸
│1966(昭和41)年10月1日 国鉄、越中島駅において貨車仕訳及び列車組成作業開始
│1985(昭和60)年1月16日 豊洲物揚場線(深川線分岐~豊洲物揚場)供用廃止
│1985(昭和60)年3月1日 東京都専用線(芝浦・日の出線)供用廃止
│1986(昭和61)年1月13日 深川線(晴海線分岐~豊洲石炭埠頭)併用廃止
│1989(平成1)年2月10日 晴海線(深川線分岐~晴海埠頭)供用廃止